ふぅろぶうぅるず

愚者の楽園

Yesから始める!プログレッシブロック入門

この記事は、みす51代 Advent Calendar 2018の2日目3日目の記事です。


アドカレ3日目の予定だったんだけど、2日目にして空くのもアレなので急遽前倒ししました。


ん。MIS.W引退までもう何日もない51代のあたふたです。引退したくない。悲しい。

そんな悲しさ寂しさを紛らわすには音楽が持ってこいだったりする(強引アンド暴論)。クリスマスはイエス・キリストの誕生日だったりする訳だし、同じ名前のYesってバンドの曲聴くのには、尚の事持ってこいだったりする(は?)。昨日のむさしん氏の記事も要約すりゃ「英語大事だぞ」ってことだったし、洋楽聴いて英語の勉強も悪くないはず(せめてもの弁明)。

中には高校の頃の友人にすすめられた曲で、5年以上、少なくとも2週間に最低1回ペースくらいで全く飽きず懲りずに聴いてる曲とかあるけど、まあハマる人はハマる。

TL;DR

Yesの曲でも特におすすめなものをランキング形式で紹介

そもそもプログレってなんよ?

Yesロックバンドだが、その中でも特にプログレッシブロックに属すると言われている。プログレッシブロックの特徴は以下の通り。

  • 一般にはプログレと略されることが多い

  • 隆盛を極めたのは70年代、つまり今から下手すれば半世紀近く前に流行ったジャンル

  • ロックの中でも特にジャズフュージョン、場合によってはクラシック等、他ジャンルの特徴を積極的に取り入れる

  • かなり技巧寄り:メロディーラインを奏でるようなリズム隊変拍子は当たり前

  • 1曲が恐ろしく長い (6分オーバーはザラ中には20分を超える力作も)

ヤバいっすね (こなみ)。

こんな特徴があるから当然っちゃ当然なんだけど、相当コアなファンが多い(個人的な偏見)。

曲風

Yesはプログレ四天王」の一角に数えられている。プログレ四天王」とは、プログレッシブロックバンドの金字塔、Pink FloydKing CrimsonEmerson Lake & Palmer (EL&P)Yesの4バンドのこと。最低一つくらいは名前は聞いたことあるんじゃないかな(特にジョジョのスタンド名とかで)。1

Yesはそんな中でも「比較的他ジャンルの人にも聴きやすい」とか「メロディーがキャッチーで分かりやすい」と評されることが多い。入門におすすめ。

おすすめランキング

長い前置きもアレなので、好きな曲と感想投げとくから聴いといてください。 (邦題は後ろに括弧で付記)。ポエムは斜字。

第5位 Sound Chaser (サウンド・チェイサー)

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1974年発売のアルバム、Relayer (リレイヤー) より。ジャケはこんな感じ↓

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実は最初聴いた時は評判の割に「うーん?」って感じだった。Yesと言えば耳に残るメロディーラインが特徴だというイメージが出来上がっていたからだと思う。けど聴くうちに、すっかり暴れまわるギターソロの餌食になってしまった。ハウ師匠2パねえ。

2:42くらいから高まっていって、3:00で決壊して怒涛のクソエモカッコいいギターソロ始まるのがもう最高よ。5:30くらいまで緩急がやべーギターソロを、計3分近く続け、終わったら落ち着いて再現部、明るくなって、終盤ハ長調(C)に転調(8:39あたり)したら綺麗にまとまってあっさり終わってしまう。後味スッキリ。

第4位 Heart of the Sunrise (燃える朝焼け)

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1971年発売のアルバム、Fragile (こわれもの) より。ジャケはこんなん↓

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イントロのギターが「はいもうカッコいい」ってなる。3:40超えて漸くVo.がログイン、夜明け前の夜の闇をイメージしたかのような、優しいゆったりとした静けさを保った雰囲気をベースに進む。所々、急峻な山々を軽々と登り下りするような起伏があるが、最後9:24あたりで遂に朝日が差し始める。最後の最後の"I feel lost in the city"の歌詞部分では、消える夜闇にどこか切なさすら覚えつつも、日の出と共にパワー溢れる1日になろうという気持ちになれる。ドラマチック。

因みに完全に余談なんだが、ちょうど今年の年始のツイートのBGMがまさにこの曲の超ショートバージョン (一応年始ツイートにまつわる記事まで書いた)。原曲知ってると、これをどうやって2:20以内に収めるか、滅茶苦茶悩む。

第3位 Roundabout (ラウンドアバウト)

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1971年発売のアルバム、Fragile (こわれもの) より。ジャケはこん(ry↓(出血大サービスにつき2枚目)

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言わずと知れたアニメジョジョ1部・2部3のED#roundabout万能説はマジで万能。異論は認める。これどうやってアニメEDの尺(1:30)にまとめんだよ・・・っつったら、数週毎に実は別の箇所切り抜いてたんだよね。これFULL聴いて初めて分かったこと。

アコギっぽいしんみりとした導入から、神秘的な和音、どこか不思議なメロディーラインが展開される。4:56あたりから流れるせせらぎのようなキーボードの音すき。6:56あたりからまた盛り返して再現部&ラスサビ。〆が鮮やか。

ぶっちゃけYesにはジョジョアニメ経由でこの曲からハマったところがある。高校の友人が同時期にプログレにハマりまくって、爆推ししてたってのもまあある。どちらにせよ思い入れの深い逸品。

第2位 Siberian4 Khatru5 (シベリアン・カートゥルー)

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1972年発売のアルバム、Close to the Edge (危機) より。ジャケは↓

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今回紹介した5曲の中で間違いなく一番カッコいい。ありえんクソカッコいい。全体的な曲の(勝手な)イメージは寒い冬の夜、シベリアの星空の下を進む冒険家(の集団?)。

何かモノがコロッと落ちた感じのギターソロで聴く人の心をがっしり掴んで、休む間もなく全パート一気にブワーっとメインテーマ弾くの、控えめに言ってズルい。しれっと世界で一番カッコいいアルプス一万尺が入ってる。3:07からのパートのエレピが良い味出してる。5:22からは冒険で散っていた仲間を回想しつつ思いを馳せている切ないパート。流れるようにエモパートに繋ぎやがって・・・。因みに最後1:20くらいはメインテーマを繰り返しつつ、例によってギターが暴れまわる。LIVE版見て見るとここマジでやべーよ。

勝手なイメージが所々に散りばめられた駄文が生成されてしまったが、なに、気にすることはない。まーそれくらいこの曲は大好きな訳よ。許せ。

かれこれ5年くらいずっと聴き続けてるが、全く飽きる気配がない。中毒性エグい。

第1位 The Gates of Delirium6 (錯乱の扉)

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1974年発売のアルバム、Relayer (リレイヤー) より。ジャケ↓(出血大サー(ry)

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人はなぜ生まれてどこへ向かうのか、その全てを余すところなく描いた最高傑作だと思っている。それくらいこの曲には、ありとあらゆる概念が詰め込まれていると信じてやまない。神。

ちょろちょろと水が流れ、川となって海に至るイントロ。2:12からは心地良い風とどこか初々しい雰囲気と共に人の文明が興り、都市国家が発展する。人々は新天地を求め、船に乗りゆったりとした航海を始める。無事新天地を見つけ、交易で発展するが、貧富の格差が生じ、宗教が生まれる(5:45~)。貧しい人達は希望を持って生き始めるが、船上や港での過酷な労働に耐えかね、神父を担ぎ出して、反乱を起こし始める(8:03~)。善戦するが10:21頃を境に天候が悪化、兵器等が導入され、大苦戦する(10:21~)。しかし、11:42~は援軍が到着、勢力を取り戻し、12:07~は相手の本拠地に乗り込み、戦況は緊迫の一時を迎える。12:49~は遂に敵将を討ち取り反乱軍は勝利の喜びに沸く。そんな興奮も夜闇と共に徐々に静まり返る。16:07~には隠れていた子供が綺麗な夜空の下へ漸く出て、戦争で荒廃した町、屍の山を見て涙を流す。どこからか聞こえてきた鎮魂歌を聴き、癒えない心の傷を抱えつつも、星空の下で将来の安寧を願う。

あまりにも高ぶってしまい、クソ長ポエムを垂れ流してしまった。歌詞とか見たけど微妙に被っていない。けどあんま気にしてない。繰り返すがこの曲にはありとあらゆる「全て」が含まれている。何度聴いても心を大きく動かされる。そう、名作映画でも見終わったかのような、そんな気分に。

終わりに

いかがでしょうか?多分、入門と言っておきながらメガトン級に脂っこい5曲を投げ込まれて胸やけ起こしてると思います。たったの5曲合わせて計59分19秒。1曲平均12分とかマジ? (だいたいThe Gates of Delirium22分弱もあるのが原因)

最後に一言。

「皆ハマってくれ。是非とも談義したい。」

以上。

良き師走、良きクリスマスを。


アドカレ明日は誰になるんやろ・・・。(過去形)

3日目は・・・

そう、急遽QOL研究会代表のクランク氏が駆けつけてくれました! 開拓の成果が見られるとのこと・・・? アドカレ盛り上げていきましょう!


  1. 実は他にちゃんと聴いたことがあるのはEL&Pを2曲くらいなもので、Pink FloydはTimeをほんのちょろっとかじった程度、キンクリはからっきしといった具合。クソにわかなんでマサカリ投げないで(懇願)。

  2. Yesのギタリスト、スティーブ・ハウの愛称。ライブでは序盤、下手すれば止まるんじゃないかってレベルで遅いのに、中盤以降調子が上がると序盤のノロノロ具合が嘘であるかのように暴れまわるギターを披露して驚かせることが多い。序盤に関してはハウおじいちゃんと呼ばれることも多い。

  3. 今5部やってるからアレだけど、ジョジョ1部・2部ってもう6年も前なのな、やべーよマジ。

  4. 余談だが、英語発音で読むと"Siberian"はサイベリアンが正確なんよな。だからっつってサイベリアン・カートゥルー」なんて邦題付けた日には何がなんだかワケワカメ。多分シベリアンハスキーなる単語が既に浸透しているからだろーなってさ。自然言語ってむずい(こなみ)。

  5. 更に余談なんだけど、この"Khatru"って単語、ネイティブにも意味が分からないらしい。概してYesの曲の歌詞は抽象度が高すぎるので何言ってるのかサッパリなことが多い。そもそも英語がそんな聴き取れないので問題ない(英弱並みの感想)。

  6. この曲のタイトルで初めて"Delirium"(=譫妄(せんもう)、精神錯乱、興奮)って単語の意味を知った。譫妄(せんもう)なんて単語もそもそも使わんわ